デスクトップ型のAR/VRシステムを用いた学習効果の研究

学習者は、3Dメガネをかけることで教材を立体的に見ることができ、スタイラスペンを用いて3Dモデルを自由に動かすことができます。高校で授業実践を行ったところ、グループ活動において学習内容の理解や議論が深まりました。

【関連発表】
Takashi Shibata, Erika Drago, Takayuki Araki, Tatsuya Horita, Comparison of 2D and 3D Views on Educational Virtual Reality Content, International Journal for Educational Media and Technology (IJEMT), 15(1), 14-22, 2021(図は当該論文のFig.1)
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3D映像を用いることで得られる学習効果の研究

小学6年生の社会科の授業に3D教材を用いたところ、奥行き感や立体形状が分かりやすくなり、写真や教科書などの2D教材からは分かりにくい、特徴的な気づきや発見を促す効果があることが分かりました。

【関連発表】
Takashi Shibata, Kazunori Sato, Ryohei Ikejiri, Generating Questions for Inquiry-based Learning of History in Elementary Schools by Using Stereoscopic 3D Images, IEICE TRANSACTIONS on Electronics, Vol.E100-C, No.11, 2017
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学校での端末利用と子どもの健康に関する研究

小学生830名を対象に調査した結果、 3人に1人の児童が眼や首、肩などに身体疲労を感じていることが分かりました。子どもの健康を守りICTを効果的に活用するために、子どもがタブレット端末を無理なく快適に使える対策が必要です。

【関連発表】
柴田隆史, 佐藤和紀, 堀田龍也, 教室でのタブレット端末利用における課題と児童の疲労に関する調査, 日本人間工学会誌, 55(5), 212-221, 2019(図は当該論文のFig.8の一部)
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3Dディスプレイを使った眼科手術(Heads-up Surgery)の研究

Heads-up Surgeryとは、術者が顕微鏡をのぞく代わりに、カメラで撮影された映像を3Dディスプレイで見ながら行う手術です。術者の身体拘束を緩和したり、デジタル画像処理を活用できたりしますが、ディスプレイを用いる環境の研究も必要です。視距離やディスプレイの位置に関する快適条件が分かってきました。

【関連発表】
Kotaro Tsuboi, Yukihiko Shiraki, Yuichiro Ishida, Takashi Shibata, Motohiro Kamei, Optimal Display Positions for Heads-up Surgery to Minimize Crosstalk, Translational Vision Science & Technology (tvst), 9(13), 28-1-7, 2020(図は当該論文のFig.2)
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3D映像の奥行き位置と視覚疲労の関係性の研究

3Dディスプレイの観察では、輻湊と調節の奥行き手がかりが一致しないため、観察者に視覚疲労が生じます。眼の特性と実験の結果から、例えばモバイル利用のような短い視距離のときは、画面よりも奥に3D映像を表示した方が視覚疲労が少ないことが分かりました。

【関連発表】
Takashi Shibata, Joohwan Kim, David M. Hoffman, Martin S. Banks, The zone of comfort: Predicting visual discomfort with stereo displays, Journal of Vision, 11(8), 1-29, 2011(図は当該論文のFig.1)
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奥行き表現を英文の強勢位置の表示に応用した研究

英文において強く読む部分が飛び出て見える3D教材を作成し、中学校の英語の授業で用いました。3D教材で音読練習をすることで、抑揚をつけて英文を読み、意味理解にも役立つ可能性が示唆されました。

【関連発表】
山崎寛山, 佐藤和紀, 柴田隆史, 英文の強勢位置を立体的に表示する教材を用いた音読指導の実践と評価, 日本教育工学会論文誌, Vol. 43 Suppl., 117-120, 2019
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